第17問
現在、3つのプロジェクト-プロジェクト①〜プロジェクト③/の採否について検討している。各プロジェクトの初期投資額、第1期末から第3期末に生じるキャッシュフロー、および内部収益率-IRR/は以下の表のとおり予測されている。いずれ
のプロジェクトも、経済命数は3年である。初期投資は第1期首に行われる。なお、法人税は存在しないと仮定する。
-金額の単位は百万円/
キャッシュフロー
IRR初期投資 第1期 第2期 第3期
プロジェクト① - 500 120 200 280 8.5 %
プロジェクト② - 500 200 200 200 - /%
プロジェクト③ - 500 300 200 60 7.6 %
内部収益率法を用いた場合のプロジェクトの順位づけとして、最も適切なものを
下記の解答群から選べ。たとえば、プロジェクト①>プロジェクト②は、プロジェ
クト①の優先順位が高いことを示す。なお、内部収益率の計算にあたっては、以下
の表を用いること。
経済命数が3年の場合の複利現価係数および年金現価係数
6% 7% 8% 9% 10% 11%
複利現価係数 0.840 0.816 0.794 0.772 0.751 0.731
年金現価係数 2.673 2.624 2.577 2.531 2.487 2.444
解答群
ア プロジェクト①>プロジェクト②>プロジェクト③
イ プロジェクト①>プロジェクト③>プロジェクト②
ウ プロジェクト②>プロジェクト①>プロジェクト③
エ プロジェクト②>プロジェクト③>プロジェクト①
オ プロジェクト③>プロジェクト①>プロジェクト②
第17問 解説
内部収益率法(IRR法)に基づいてプロジェクトを順位づけする問題である。内部 収益率法の計算結果から現価係数表を読み取れれば正答できる問題である。 内部収益率法の公式は以下のとおりである。
内部収益率法(IRR法)
TAR:将来の正味CFの割引現在価値合計一初期投資額%3D0となるような割引率 採否:1RR(内部収益率)>資本コスト(要求利益率)→採用 IRR(内部収益率)く資本コスト(要求利益率)→不採用 ※複数の投資案を順位づけする場合には、IRRが大きな投資案ほど望ましい
本、 本問では、複数のプロジェクトの順位づけが問われている。そこで、まずプロジェクト①とプロジェクト
②のIRRを比べると、プロジェクト①のIRR>プロジェクトの のIRRとなるので、前者のほうが有利であり、「解答群)はア、イ、ウに絞られる。 次に、プロジェクトのIRRを求める。プロジェクト②の第1期から第3期まで のキャッシュフローは同額(200百万円)であることから、年金現価係数を用いる。 IRRの計算式より、
将来の正味CFの割引現在価値合計一初期投資額(500百万円)=0 200百万円×年金現価係数-500百万円=30 となる。これを年金現価係数の式に変形すると、
500 年金現価係数D = 2.5 200
2.5は、年金現価係数表をみると、9%(2.531)と10%(2487)の間の 値であることがわかる。このため、プロジェクト②のIRRは、9%と10%の間となる。 よって、プロジェクト②のIRRが最も大きいので、「プロジェクトのプロジェク ト①>プロジェクトの」のウが正解である。
となる。この
ココッ出る!!
さまざまな投資の意思決定方法について、それぞれ採用基準を覚えておきたい。
投資の意思決定方法 正味現在価値法 (NPVA 投資案の採用基準 正味現在価値がプラスであれば採用 「内部利益資本コスト(要求利益」であれば採用 内部利益 (IRR法) 回収期間法 投資利率法 「同期間く会社の定める基準年度」であれば採用 「投資会社の定める基準利益率」であれ
過去頻出問題
ば採用
平成26年度第16間 平成25年度第17問 間 平成24年度第18問
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